デザイナーは魔法使いじゃないんです

みなさんはデザイナーという職業に対してどのようなイメージを持たれていますか?
「デザインのプロ!」
「頭の中のイメージを具現化してくれる人!」
「デザインのことなら何でもできる人!」
調べてみると、このようなイメージを持たれていることが多いようです。このイメージ、あながち間違ってはいませんが「大正解!」とも言い切れません。
今回はデザイナーのお仕事についてお話しようと思います。
デザイナーの仕事とは?
デザイナーという職業が具体的にどのような仕事をしているのか実はあまり知られていません。
「デザイナーだから、どんなデザインもできますよね!イラストも得意ですよね?」
いいえ、実は違うのです・・・。
デザイナーと一口で言っても、WEBサイトのデザインを作成するのが得意だけれどパッケージデザインは苦手な人もいれば、デザインはできるけれどイラストは描けないという人もいます。
デザイナーであってもデザインに関係していること全てに精通しているわけではなく、向き不向き、そして得手不得手があることをご理解いただけると幸いです。これはデザイナーに限らず、ほかの職業の方も共通しているかもしれませんね!
そしてそもそものお話になりますが、イラストを描くのは基本的にイラストレーターで、本来はデザイナーのお仕事ではないのです。
イラストレーターはイラスト作成に特化した専門性が必要な職業。
クライアントさんが求めるものを理解しながらもオリジナリティが求められます。一方でデザイナーはイラストレーターが作成したイラストを含め、クライアントさんが求めるコンセプトや入手した情報を整理しながら組み立てるスキルが必要です。
例えるならイラストレーターは野菜を育てたり魚を捕ったりする農家さんや漁師さんなどの生産者のような役割。デザイナーは野菜や魚などを組み合わせて新しいレシピを開発する料理人と言ったところでしょうか?
基本的に活躍する土壌が違うのです。
デザイナーは製品や雑誌、書籍の表紙のレイアウトなど幅広いジャンルに携わっています。しかしデザイナーという職業はさらに細分化され「グラフィックデザイナー」「WEBデザイナー」「CGデザイナー」と多岐にわたり、当然のことながら得意分野が異なります。
グラフィックデザイナーはポスターやフライヤー、商品のパッケージなどの印刷物をデザインすることをメインとしていますが、WEBデザイナーは幅広いジャンルのWEBデザインを行なうのが仕事です。目的やクライアントさんのコンセプトに沿いながら、ユーザーがわかりやすく使いやすいデザイン性が求められます。
そして2Dや3Dのグラフィック制作をメインとする仕事が多いのがCGデザイナーです。映画やVR、建築業界で使われるような図面作成などを手がけています。
このようにデザイナーにもさまざまなジャンルがあるため、ご依頼前に各デザイン会社のホームページなどで得意としている仕事を事前に見ていただけると良いのかな?と思います。クライアントさんが求めるデザインとデザイナーが得意としているジャンルが見事にマッチングすれば、素晴らしい成果物が作成できるはずです!
私たち神様でも魔法使いでもありません
デザイナーをしている人の中には、クライアントさんからとても気さくにこのような注文をされることがあります。
「かっこいい感じでちゃちゃっとチラシを作ってもらって良いですか?いや、ほんと全然簡単でいいですよ!でもオリジナル感は出したいので、フリー素材ではなくて書き下ろしでお願いします!自分はデザインのことがわからないので、全てお任せしまーす!プロのデザイナーさんだから伝わりますよね?」
このような内容のみで依頼を受けたときのデザイナーの心の声を簡潔に代弁しましょう。
『かっこいいって何ですか!?』
『簡単でいいって逆に難しいです!』
デザイナーは魔法使いでもエスパーでもありません。
かっこよくしてください!だけでは、クライアントさんの求めるものを作成するのは難しいです(と、言いますか、できません・・・)
「かっこいい」の定義は人それぞれ。力強くてインパクトあるデザインがかっこいいという人もいれば、シンプルでスタイリッシュなデザインがかっこいいという人もいます。一般受けは難しそうな個性的なデザインをかっこいいという人もいるでしょう。かっこいいの感性は十人十色、いや百人いれば百通りなのです。
私たちデザイナーはクライアントさんが求めるコンセプトに沿ったデザインを作成し続けているため、未経験の方よりは意向を汲み取ることはできる「かも」しれません。しかし魅力的なデザインを作成するためにも、思い描いているイメージやターゲットを可能な限り伝えていただけると助かります。
「簡単で良いので」は、もしかしたらお気遣いで言ってくださっているかもしれません。しかしどんなにシンプルなデザインであっても簡単にできるものは無いのです。一見簡単に制作できそうなデザインも「ターゲットに響くか?」「見る人の目線はスムーズか?」「見やすい構成に仕上がっているか?」「求められているイメージから外れていないか?」など、細部まで考えたうえで作られています。
より良いデザインを作るためにはイメージのすり合わせが大切
パケ買いという言葉が日常的に使われているほど、パッケージデザインは商品の売上を大きく左右することがあります。パッケージを変えた途端に売上が向上したというケースもあります。そのパッケージデザインも商品との相性を考えながら、色やフォントを選び試作を重ね仕上げていった先に完成したものです。
パッケージデザインにしてもチラシ作成にしても、店舗や商品の魅力がより伝わるきっかけとなるのがデザインです。少し暑苦しいかもしれませんが、やはり簡単にはできません。クライアントさんと打ち合わせを重ねながら、お互いに納得できるものを丁寧に制作したいと考えています。
とても幸いなことに弊社にご依頼くださるクライアントさんは、ご依頼内容が明確であることがほとんどです。そしてイメージのすり合わせも、きちんとしてくださっていると実感しております。
お忙しい中、本当にありがとうございます!
今回はデザイナーのお仕事についてお話しました。最後まで読んでくださったクライアントさんによっては「あれ?ではこのデザインはお願いして良いのかな?」と悩んでしまうかもしれません。
ご安心ください!
OGA TO DESIGNでは「WEBデザイン」「グラフィックデザイン」そして「イラスト」まで、トータルで対応可能です。ここだけの話、イラストまで対応できるデザイナーは多くはありません。丁寧な打ち合わせを重ね、クライアントさんのコンセプトに沿ったデザインのご提案をさせていただきます!
ぜひお気軽にご相談ください。