色彩で心を掴む?!配色に惹かれるのには意味があるんです

街中で偶然見かけたポスターに目を奪われ「なんか楽しそう!行ってみたい!」とウキウキしたり、スーパーで見つけた食品のパッケージデザインに惹かれて「食べてみよう!」と衝動買いしたりなどの経験はありませんか?
偶然目にしたポスターやパッケージに惹かれて、衝動的な誘惑に駆られてしまうのはデザインに用いられている配色が大きく影響しているかもしれません。
”パケ買い”というワード(本コラムでもたびたび登場していますよね!)がメジャー化しているほど、パッケージデザインは消費者の購入意欲をくすぐります。
今回は「なんか良いよなぁ〜、このデザイン」と思ったときに、こんな視点で見てみるとおもしろいかも!というお話をしたいと思います。
なぜこの配色が気になるんだろう?
つい手に取ってしまった商品を見て「あれ、私はなぜこれに惹かれたのだろう?」と気になったことはありませんか?
え、無いですか?そうですか・・・
では「あるあるー!」という前提でここから先は読んでいただいてよろしいでしょうか!笑
無意識に惹かれてしまうデザイン、実は色彩理論が関係していることが多いのです!
「色彩理論とはなんぞや?」という方に、とっても簡単にお伝えするとトーン(明度と彩度)や、色の組み合わせによって人間の感情や心理に与える影響をまとめた理論のことです。消費者感情に訴えかけるデザインを創ることを生業としているデザイナーにとって、切っても切り離せない考え方のひとつでもあります。
色彩ってとっても奥が深いんですよね。
ターゲットやブランドイメージに合わせた配色を選ぶことで、意図した感情を引き出しやすくなります。しかし逆を言うと色彩の使い方によっては、ターゲットの心に響かないこともあるのです。
うわー、すごくないですか?怖くないですか?色彩が持つ力!色彩にはエネルギーがあり、視覚からダイレクトに人の心を揺さぶる力があるんですよ~
例えばのお話をすると、コントラストが強くなる”補色”を使用すると、インパクトが生まれダイナミックな印象を与えられるようになります。ただコントラストがあまりにも強くなってしまうと、視覚から疲れを感じさせてしまうこともあるのです。
”明度”に注目してお話すると、明るい色は軽やかな印象を与えるようになり、暗い色は深みが出て重厚感が生まれます。
このように色彩がもたらす印象を気にしながら、人気ブランドのポスターやパッケージデザインに目を向けてみると面白いかもしれません♩
気になるデザインの配色に注目!
では実際に配色に注目してみましょう!
某ショップの店頭に飾られていたポスターデザインは“レモンイエロー×グリーン×レッド”の配色が用いられていました。そのポスターが飾られていた季節は、少し蒸し暑さを感じさせる初夏です。
ここで色の印象を紐付けてみますね!
”明るさ”や”活発”なイメージを持つイエローは”喜び”や”希望”を与える効果もあると言われています。ただ一方で圧迫感を与えやすいという特徴も。。。
しかしそのポスターはレモンイエローを使用しているため、圧迫感どころか初夏にふさわしい爽やかさを感じられました。
ポスターデザインでアクセントのように取り入れられていたのがグリーンとレッドです。
グリーンは幸福のイメージとして用いられる色のひとつ。使われていたのが深みのあるグリーンだったので、全体を引き締めバランスをとります。そして購買意欲を刺激したり温もりを感じさせたりする効果をもつレッドが、ポップな雰囲気を醸し出しているため見る人の気持ちを明るくさせそうです。
「なんか良いな」と感じるデザインの配色に着目してみると、このような意味が込められていたのです。おもしろくないですか?!
「なんか良いな」には「意味」がある
このように「なんか良いな」と人を惹きつける配色には意味があるのです。
いかがですか?いま目の前にあるパッケージデザインやポスターの配色に込められたデザイナーの思い、気になってきませんか?
実はデザインにもトレンドがあります。もしかしたらバズっている商品のパッケージデザインにも共通点があるかもしれませんね!
今回は思わず惹かれてしまうデザインを、いつもとは違った視点で観察してみると面白い発見がありますよ♩というお話でした。